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ーーとあるマイルームにて

「えーっと…多分だけどDESがベースになってて…」

 

「ハルセンパイ?何をしてるんだ?」

 

「あ、イオ。いや、ちょっとね。少しきになる暗号データを見つけて、その復号化をやってみたくなって…それで少し拝借して来たんだよ。」

 

「借りて来た・・・・ってどこから?」

 

「情報部に保管されていた数十年前のやつ。修復不可って伝えたら破棄しておいてって言われたし、じゃあ好きに使っていいよねぇーって」

 

「…それ…バレたらやばいんじゃないのか…」

 

「大丈夫大丈夫、元々使われてないし、どうせこれも無線の会話記録とかそういうのだと思うから…おっ、多分これで再生出来そうかな。」

 

 

「これは…音声ファイル…?日時は…AP227…?13年前…?」

 

「そうみたいだねぇー、じゃあ再生してみよ!」

 

(水の流れる音が聞こえる)

「…参ったな…」

「…本当、参っちゃうわね…」

 

「…まさかこんな何があるのかわからない星で不時着するとはな…」

 

「周囲を見る限り文明はあるみたいだけど、まあ、少なくとも船団の調査対象ではないわね。」

 

「しかも、座標は未だに不明。それを調査する為のキャンプシップはこのザマ、か。」

 

「まぁ修理キットで修復できるくらいだったのは救いね。こんな最果ての所で助けを待つなんて無理よ、連絡無線も通じないし。」

 

「…というか、そもそも何でワームホールを回避できなかったんだよ。」

 

「貴方がキャンプシップの壁を傷つけてそれに気が散ったからよ!なんでエネミーもいないのにひたすらソード振り回していたのよ!?」

 

「ただ待つだけなのは退屈なんだよ!」

 

「はぁ!?この野蛮男!」

 

「うるせぇ、機械オタク!そもそもお前がナベリウスに行くのに一人だと嫌だからついていってーとか言ってたから仕方なくついて行ったんだろ!」

 

「仕方なくぅ!?ご飯奢るからって言ったら尻尾振って付いてきたのは誰よ!?」

「一回ワープ座標ミスってリリーパまで行ったのはどこの誰だ!」

 

「というかいいからさっさとそこおさえて!そのままキープして!」

 

「分かってるって!てか雨で寒いんだよ早く中入らせろ!」

 

「その暖房設備を今最優先で直しているのよ早くして!」

(接合作業をするような音が5~6分間聞こえる。その間にも時々言い争う声が聞こえる。)

(

「…ここで終わった…?」

「らしいねぇ、多分続きはあると思うけど…まだ復号出来てない。」

 

「というか、なんだこの会話…」

 

「でしょ?あんまり重要な会話じゃなかったりするんだよ。それが面白いんだよなぁ〜」

 

「…確かに、こういうのがわかるのは面白いかもしれないな…」

 

「でしょ!?今度イオも復号化に挑戦してみる!?」

 

「いや、まぁ新しいデータが復号化出来た時に教えてくれればいいかな…」

「そっかぁ…まぁ興味が出てきたら言ってくれたら聞かせるよー。しっかし中々面白いのを掘り出せそうだなぁ、楽しみ!」

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