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ーーとあるマイルーム

「やっぱアルゴリズムは似てるんだよなぁ…分割ファイル毎に変えるって中々手の込んだことをするなぁ…」

 

「どうしたの、それ?」

 

「今度はネイさんか。いや、まぁ要するに色々鍵がかかっている音声データを聞けるようにしてる、って感じかな。」

 

「音…?テープじゃないんだ…」

 

「い、いつの時代の話…」

 

「もうこういう薄い画面からして凄いなーって思う。私がいた時代はもっと画面が分厚くて熱もすごくて…」

 

「…なんか、ものすごいジェネレーションギャップを感じる……っと、出来た。早速再生してみるかー」

 

「さて、と。これで多分暫く持つはずよ。本格的な修理は向こうに戻ってからね。」

「ふぅ、やっとか。さーてこんなさっむい所早くおさらばしようぜ。」

 

「まずは座標を調べてからね。もしかしたら数回ワープが必要になるかもしれないわ。」

 

「まぁ、飛行方法に関しては俺は専門外だから完全にお前頼りになるが・・・お、おい。あれ、見ろよ。」

「何よ…えっ。あれは・・・(音声不鮮明)・・・あっ、ちょっと!!」

 

(水をかきわける音が聞こえ、数秒後に何かを水から引き上げる音が聞こえる。)

「こいつ、死んでるか?」

 

「まだ生きてる、でも脈拍が小さいのと出血がかなり多い。危ないかもしれないわ。」

 

「これは…-ュ---ン…か?」

「見た目は完全にヒ-----ね。まさかこんな事があるなんてね…」

「こっちの医療技術で助かる見込みはあるか?」

 

「わからないけど・・・やってみるしかないかな。急いでシップ開けて治療準備を!」

 

「お、おう。」

 

(稼動音が聞こえ、二名が慌しく走る音が聞こえる。)

 

「メディカル倉庫から治療器と簡易ベッドを!後は、何でも良いから入れ物を!」

 

「これでいいか?」

 

「OK、後は毛布のようなものがあれば!」

 

「倉庫に入っていたような気もするが・・・探してみる。座標特定は始めておくか?」

 

「お願いするわ。」

 

(暫く無言で作業する音が聞こえる。)

(途中で音声が途切れる)

(

「何と言うか・・・緊迫してきているわね・・・」

「まさか、こんな展開になるとは思わなかった…」

 

「これ、最後まで解読するつもりなの?」

 

「そのつもりかなぁ…ここまでやったのなら、ね。」

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